「ConoHaのVPS」と「さくらのVPS」を比較してみた

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今回は「ConoHaのVPS」と「さくらのVPS」の人気のプラン、メモリ1GB2GBのプランを比較してみたいと思います。

Note 以下は 2022/06/25 時点での情報を基に記述しています。

プランと料金

料金面では、さくらは1年契約にした場合、ConoHaよりも数千円程度安くなりますが、それほど大きな差はありません。

なお、ConoHaの料金は当初は月額定額制のみでしたが、現在は3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月プランもあり、1ヶ月プランよりも割安になります。1ヶ月プランの場合は、もし利用期間が1ヶ月に満たない場合、1時間単位での課金となります。

メモリ1GBプラン

1GBプランでは、さくらはSSD容量は50GBとConoHaの半分ですが、さくらは変更費用(1回のみ)1,000円を払う事でSSD容量を倍の100GBに変更することができます。 料金では月額はさくら、年額はConoHaの方が少し安いですが、ほとんど差はないといえますね。

また、ConoHaもさくらも初期費用が無い点も好感が持てます。

1GBプランの料金ではConoHaの方に軍配が上がります。

ConoHaさくら
CPUコア22
SSD100GB50GB
(1,000円で100GBに変更可能
初期費用無し無し
月額料金968円880円(石狩)
年額料金9,612円9,680円(石狩)

※料金は消費税込みのものです。
※月額はConoHaは1ヶ月契約、さくらは3ヶ月契約時のものです。
※年額はConoHaは12ヶ月のVPS割引きっぷ適用、さくらは12ヶ月契約時のものです。

メモリ2GBプラン

2GBのプランでは、SSDはConoHaもさくらも100GBで、こちらも月額はさくら、年額はConoHaの方が少し安いですね。 また、さくらは変更費用0円でSSDを倍の200GBに変更することも可能です。

2GBプランの料金でもConoHaの方に軍配が上がります。

ConoHaさくら
CPUコア33
SSD100GB100GB
(2,000円で200GBに変更可能
初期費用無し無し
月額料金1,848円1,738円(石狩)
年額料金18,984円19,118円(石狩)

※料金は消費税込みのものです。
※月額はConoHaは1ヶ月契約、さくらは3ヶ月契約時のものです。
※年額はConoHaは12ヶ月のVPS割引きっぷ適用、さくらは12ヶ月契約時のものです。

年額だとConoHaの方がわずかに安いですが、ほぼ誤差の範囲内ですね。

Note料金は通常料金で掲載・比較しています。キャンペーンで特定のプランが割引料金になる場合がありますが、一時的なものであるため除外しています。

OS

OSに関しては、どちらもCentOS互換のAlmaLinuxやRocky Linuxを用意しています。 違いとして、ConoHaはArch Linux、NetBSD、OpenBSDのテンプレートを用意しているのに対して、さくらはKUSANAGI、Scientific Linuxを用意しています。

ただ、ConoHaに関してはAPIを使用して、ISOからのインストールが可能であるため、実質的にOSについては任意のOSをインストールできます。

テンプレートの豊富さの点ではConoHaに軍配が上がります。

ConoHaさくら
OS OSテンプレート:

CentOS
Stream 9 (64bit) / Stream 8 (64bit) / 7.9 (64bit) / 7.8 (64bit) /7.7 (64bit) / 7.6 (64bit) / 7.5 (64bit) / 7.4 (64bit) / 7.3 (64bit) / 7.2 (64bit) / 7.1 (64bit)

Oracle Linux
8.5 (64bit) / 8.4 (64bit) / 8.3 (64bit)

Ubuntu
20.04 (64bit) / 18.04 (64bit)

Debian
11.0 (64bit) / 10.10 (64bit) / 9.13 (64bit)

FreeBSD
13 (64bit) / 13 ZFS (64bit)

Fedora
36 (64bit)

openSUSE
15.3 (64bit)

Arch Linux
20200731 (64bit)

NetBSD
9.1 (64bit)

OpenBSD
7.0 (64bit)

AlmaLinux
9.0 (64bit) / 8.5 (64bit) / 8.4 (64bit) / 8.3 (64bit)

Rocky Linux
8.6 (64bit) /8.5 (64bit) / 8.4 (64bit)

MIRACLE LINUX
8.4 (64bit)

標準OS:
CentOS 7 (x86_64)
CentOS Stream 8 (x86_64)
CentOS Stream 9 (x86_64)
AlmaLinux 8 (x86_64)
Rocky Linux 8 (x86_64)
Ubuntu 18.04 (amd64)
Ubuntu 20.04 (amd64)
Ubuntu 22.04 (amd64)
KUSANAGI 8 (CentOS 7 x86_64)
KUSANAGI 9 (CentOS Stream 8 x86_64)

カスタムOS:
CentOS 7 (x86_64)
CentOS Stream 8 (x86_64)
Scientific Linux 7 (x86_64)
AlmaLinux 8 (x86_64)
Rocky Linux 8 (x86_64)
Ubuntu 18.04 (amd64)
Ubuntu 20.04 (amd64)
FreeBSD 12 (amd64)
FreeBSD 13 (amd64)
Debian 10 (amd64)
Debian 11 (amd64)
Fedora 36 (x86_64)
openSUSE Leap 15.0 (x86_64)

コントロールパネル

コントロールパネルはConoHaもさくらも非常にシンプルなデザインとなっています。

上部に起動、再起動、シャットダウン、強制終了、コンソールなどのVPS操作に対するボタンが並び、その下にサーバ情報やリソース情報などが表示される構成となっています。

ConoHa
さくら

また、ConoHaにはスマホアプリ版もあり、外出中でのVPS料金やリソース状況の確認などが非常に便利です。

コントロールパネル(管理アプリ)ではConoHaに軍配が上がります。

ConoHaのスマホアプリ

バックアップ機能

ConoHaとさくらのVPSでは、バックアップ機能の有無が大きな違いと言ってもいいでしょう。

ConoHaは自動バックアップ(100GBで月額330円で3世代まで自動定期バックアップ)やイメージ保存(ディスクイメージの丸ごとバックアップが50GBまでであれば無料)が使用できます。

※但しイメージ保存はサーバを停止した上で実施する必要があります。

更に自動バックアップやイメージ保存のデータから新規サーバーの構築(複製)も可能です。

一方、さくらには残念ながらバックアップ機能はありません。

バックアップ機能ではConoHaに軍配が上がります。さくらはスナップショット機能が無いのは痛いですね。

拡張性

追加ストレージ

どちらもオプションでディスクの追加が可能です。

ディスクの種類に関しては、ConoHaもさくらもすべてSSDとなり、200GBではさくらの方がConoHaよりも年額で1万円弱安い状況です。

なお、さくらは基本プランでも変更費用を支払うことでSSDを倍にできるオプションがあり、SSDのコストパフォーマンスにおいては非常に優れていると言えます。

追加ストレージではさくらに軍配が上がります。

ConoHaさくら
容量/料金

SSD 200GB
月額2,750円(年額33,000円)

SSD 500GB
月額4,950円(年額59,400円)

SSD 100GB
月額880円(年額9,680円)

SSD 200GB
月額1,738円(年額19,118円)

SSD 400GB
月額3,520円(年額38,720円)

注意さくらは追加ストレージオプションが利用できるのは石狩、東京リージョンのみとなります。

スケールアップ・スケールダウン

どちらもスケールアップをサポートしています。 また、ConoHaもさくらもスケールアップ時にディスクのデータは保持されます

ConoHaの場合、メモリ1GB以上のプランは全てSSD 100GBのため、スケールアップで増加するのはメモリ容量とCPUコア数になります。

さくらの場合、プランによってディスク容量は異なるため、変更後のプランに応じてディスク容量も増加します。 また、さくらの場合、「SSD→HDD」「HDD→SSD」のディスクの種類の変更も可能です。

注意但し現在よりも少ない容量への変更は不可

スケールダウンに関しては、ConoHaは可能ですが、さくらは不可です。

スケールアップ・スケールダウン機能ではConoHaに軍配が上がります。

ConoHaさくら
スケールアップ
スケールダウン×
データの引き継ぎ

サポート

サポートに関しては、メールは土日祝も対応している点、電話は平日のみである点は同じです。 ConoHaについてはチャットでのサポートも実施しています。

緊急時は電話での問い合わせとなるかと思いますが、対応時間についてはほぼ同じですね。

サポート面では互角ですね。

ConoHaさくら
メール24時間受付10:00 ~ 18:00(土日祝も受付・対応)
電話10:00~18:00(平日のみ)09:45 ~ 18:00(平日のみ)
チャット10:00~18:00(平日のみ)×

イチオシはスマホアプリで管理でき、万が一のための自動バックアップ機能、保存したイメージからのサーバーの複製機能がある「ConoHaのVPS」ですね。

さくらはSSDのコストパフォーマンスには優れているものの、はっきり言ってConoHaの自動バックアップ機能の存在は絶大です。万が一OSが破損しても一瞬で復元できるのですからダウンタイムはほとんどありません。

また、ConoHaは最低契約期間が無く1時間単位での課金であるため、例えばOSのバージョンアップに伴うリプレース時などVPSの移行時に無駄な契約期間の重複を避ける事ができて経済的です。

例えば新VPSへの移行に3日を要したとすれば、3日分の重複料金のみで済みます。もし移行後の動作確認期間がもう少し欲しければ、その分旧環境の契約時間を少し延長すればいいのです。

ConoHaのVPSはコストパフォーマンスだけではなくかゆいところに手が届くVPSと言えるでしょう。

関連 「さくらのVPS」と「お名前.comのVPS」を比較してみた
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公開日時:2018年12月02日 12:42:27
最終更新日時:2022年07月13日 08:53:30

なお、VPS選びで迷ったらこちらの記事で主要VPSのメモリ容量ごとの月額、年額料金を比較していますので、是非参考にしてみてください。

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