「ConoHaのVPS」と「さくらのVPS」を比較してみた
カテゴリ:VPS比較
「ConoHaのVPS」と「さくらのVPS」を恐らく人気があるであろう、メモリ1GBと2GBに絞って比較してみたいと思います。Note
以下は 2020/10/1 時点での情報を基に記述しています。
プランと料金
料金面では、さくらは1年契約にした場合、ConoHaよりも数千円程度安くなりますが、それほど大きな差はありません。
なお、ConoHaの料金は当初は月額定額制のみでしたが、現在は3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月プランもあり、1ヶ月プランよりも割安になります。1ヶ月プランの場合は、もし利用期間が1ヶ月に満たない場合、1時間単位での課金となります。
メモリ1GBプラン
1GBプランでは、さくらはSSD容量は50GBとConoHaの半分ですが、さくらは変更費用(1回のみ)1,000円を払う事でSSD容量を倍の100GBに変更することができます。
料金では月額、年額共にさくらの方が少し安く、年額では800円さくらの方がお得といえますね。
また、ConoHaもさくらも初期費用が無い点も好感が持てます。
1GBプランの料金ではさくらの方に軍配が上がります。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
CPUコア | 2 | 2 |
SSD | 100GB | 50GB (1,000円で100GBに変更可能) |
初期費用 | 無し | 無し |
月額料金 | 880円 | 800円(石狩) |
年額料金 | 9,600円 | 8,800円(石狩) |
※料金は消費税抜きのものです。
※月額はConoHaは1ヶ月契約、さくらは1年未満の契約時のものです。
※年額はConoHaは12ヶ月のVPS割引きっぷ適用、さくらは1年契約時のものです。
メモリ2GBプラン
2GBのプランでは、SSDはConoHaもさくらも100GBで、こちらも月額、年額共にさくらの方が少し安いですね。
また、さくらは変更費用2,000円でSSDを倍の200GBに変更することも可能です。
2GBプランの料金でもさくらの方に軍配が上がります。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
CPUコア | 3 | 3 |
SSD | 100GB | 100GB (2,000円で200GBに変更可能) |
初期費用 | 無し | 無し |
月額料金 | 1,680円 | 1,580円(石狩) |
年額料金 | 18,960円 | 17,380円(石狩) |
※料金は消費税抜きのものです。
※月額はConoHaは1ヶ月契約、さくらは1年未満の契約時のものです。
※年額はConoHaは12ヶ月のVPS割引きっぷ適用、さくらは1年契約時のものです。
Note料金は通常料金で掲載・比較しています。キャンペーンで特定のプランが割引料金になる場合がありますが、一時的なものであるため除外しています。
OS
OSに関しては、どちらもCentOS 6.x 64bit、CentOS 7.x、CentOS 8.xを用意しています。
ConoHaはArch Linux、NetBSD、OpenBSDのテンプレートを用意しているのに対して、さくらはKUSANAGI、Scientific Linuxを用意しています。
ただ、ConoHaに関してはAPIを使用して、ISOからのインストールが可能であるため、実質的にOSについては任意のOSをインストールできます。
テンプレートの豊富さの点ではConoHaに軍配が上がります。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
OS |
OSテンプレート: CentOS 8.2 (64bit) / 8.1 (64bit) / 8.0 (64bit) / 7.8 (64bit) / 7.7 (64bit) / 7.6 (64bit) / 7.5 (64bit) / 7.4 (64bit) / 7.3 (64bit) / 7.2 (64bit) / 7.1 (64bit) / 6.10 (64bit) / 6.10 (32bit) / 6.9 (64bit) / 6.9 (32bit) / 6.8 (64bit) / 6.8 (32bit) / 6.7 (64bit) / 6.7 (32bit) / 6.6 (64bit) / 6.6 (32bit) Ubuntu 20.04 (64bit) / 18.04 (64bit) / 16.04 (64bit) / 16.04 (32bit) Debian 10.3 (64bit) / 9.7 (64bit) FreeBSD 12.0 (64bit) / 12.0 ZFS (64bit) Fedora 32 (64bit) openSUSE 15.2 (64bit) Arch Linux 20190426 (64bit) NetBSD 8.1 (64bit) OpenBSD 6.6 (64bit) |
標準OS: CentOS 6(x86_64) CentOS 7(x86_64) CentOS 8(x86_64) Ubuntu 16.04(amd64) Ubuntu 18.04(amd64) KUSANAGI(CentOS 7 x86_64) カスタムOS: |
コントロールパネル
コントロールパネルはConoHaもさくらも非常にシンプルなデザインとなっています。
上部に起動、再起動、シャットダウン、強制終了、コンソールなどのVPS操作に対するボタンが並び、その下にサーバ情報やリソース情報などが表示される構成となっています。


また、ConoHaにはスマホアプリ版もあり、外出中でのVPS料金やリソース状況の確認などが非常に便利です。
コントロールパネル(管理アプリ)ではConoHaに軍配が上がります。
バックアップ機能
ConoHaとさくらのVPSでは、バックアップ機能の有無が大きな違いと言ってもいいでしょう。
ConoHaは自動バックアップ(50GBで月額300円で3世代まで自動定期バックアップ)やイメージ保存(ディスクイメージの丸ごとバックアップが50GBまでであれば無料)が使用できます。



※但しイメージ保存はサーバを停止した上で実施する必要があります。
更に自動バックアップやイメージ保存のデータから新規サーバーの構築(複製)も可能です。

一方、さくらには残念ながらバックアップ機能はありません。
バックアップ機能ではConoHaに軍配が上がります。
拡張性
追加ストレージ
どちらもオプションでディスクの追加が可能です。
ディスクの種類に関しては、ConoHaもさくらもすべてSSDとなり、200GBではさくらの方がConoHaよりも年額で1万円弱安い状況です。
なお、さくらは基本プランでも変更費用を支払うことでSSDを倍にできるオプションがあり、SSDのコストパフォーマンスにおいては非常に優れていると言えます。
追加ストレージではさくらに軍配が上がります。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
種類/容量 | SSD 200GB SSD 500GB | SSD 100GB SSD 200GB SSD 400GB |
月額料金 | 200GB 2,500円 500GB 4,500円 | 100GB 880円 200GB 1,580円 400GB 3,200円 |
年額料金 | 200GB 30,000円 500GB 54,000円 | 100GB 8,800円 200GB 17,380円 400GB 35,200円 |
スケールアップ・スケールダウン
どちらもスケールアップをサポートしています。
また、ConoHaもさくらもスケールアップ時にディスクのデータは保持されます。
ConoHaの場合、メモリ1GB以上のプランは全てSSD 100GBのため、スケールアップで増加するのはメモリ容量とCPUコア数になります。
さくらの場合、プランによってディスク容量は異なるため、変更後のプランに応じてディスク容量も増加します。
また、さくらの場合、「SSD→HDD」「HDD→SSD」のディスクの種類の変更も可能です。
※但し現在よりも少ない容量への変更は不可
スケールダウンに関しては、ConoHaは可能ですが、さくらは不可です。
スケールアップ・スケールダウン機能ではConoHaに軍配が上がります。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
スケールアップ | ○ | ○ |
スケールダウン | ○ | × |
データの引き継ぎ | ○ | ○ |
サポート
サポートに関しては、メールは土日祝も対応している点、電話は平日のみである点は同じです。
ConoHaについてはチャットでのサポートも実施しています。
緊急時は電話での問い合わせとなるかと思いますが、対応時間についてはほぼ同じですね。
サポート面では互角です。
ConoHa | さくら | |
---|---|---|
メール | 24時間受付 | 10:00 ~ 18:00(土日祝も受付・対応) |
電話 | 10:00~18:00(平日のみ) | 09:45 ~ 18:00(平日のみ) |
チャット | 10:00~18:00(平日のみ) | × |
イチオシは?
イチオシはズバリスマホアプリで管理でき、万が一のための自動バックアップ機能、保存したイメージからのサーバーの複製機能がある「ConoHaのVPS」です。
さくらはSSDのコストパフォーマンスには優れているものの、はっきり言ってConoHaの自動バックアップ機能の存在は絶大です。万が一OSが破損しても一瞬で復元できるのですからダウンタイムはほとんどありません。
また、ConoHaは最低契約期間が無く1時間単位での課金であるため、OSのバージョンアップに伴うリプレース時などVPSの移行時に無駄な契約期間の重複を避ける事ができ経済的です。例えば新VPSへの移行に3日を要したとすれば、3日分の重複料金のみで済みます。(もちろん移行後の動作確認期間がもう少し欲しければその分旧環境の契約時間を延長すればいいだけです)
ConoHaは正に至れり尽くせりの最高のVPSといっても過言ではありません。
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公開日時: 2018年12月02日 12:42:27