「カゴヤのVPS」の各プランの比較と評価

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カゴヤのVPSはカゴヤ・ジャパン株式会社が提供しているVPSです。この記事ではカゴヤのVPSについて詳細を比較解説していきたいと思います。

Note 以下は 2022/06/25 時点での情報を基に記述しています。

プランと料金

カゴヤのVPSの特徴はとにかくプランが豊富なことです。 メモリは1GBから32GBまでですが、SSDの容量違いにより、月額550円から26,400円と非常に幅広いプランが用意されています。

もう一つの特徴は日額課金制である点です。 日額であるため、日単位で利用が可能であり、また月額上限が設けられているため、1ヶ月まるまる使用しても月額上限額以上に料金が課金されることはありません

一方で、長期契約オプションは用意されておらず、長期間契約による料金割引はありません。その分リーズナブルな料金体系になっていると言えるでしょう。

プランで特に目を引くのが1GBプランです。メモリ1GBプランが月額550円から利用できるのは、かなりコストパフォーマンスが良いと言えますね。

メモリディスク容量日額月額上限年額
1GBSSD 25GB20円550円6,600円
(1ヶ月あたり550円)
2GBSSD 25GB24円660円7,920円
(1ヶ月あたり660円)
2GBSSD 30GB35円979円11,748円
(1ヶ月あたり979円)
2GBSSD 50GB40円1,100円13,200円
(1ヶ月あたり1,100円)
4GBSSD 30GB55円1,540円18,480円
(1ヶ月あたり1,540円)
4GBSSD 80GB59円1,650円19,800円
(1ヶ月あたり1,650円)
6GBSSD 50GB118円3,300円39,600円
(1ヶ月あたり3,300円)
6GBSSD 100GB138円3,850円46,200円
(1ヶ月あたり3,850円)
8GBSSD 100GB256円7,150円85,800円
(1ヶ月あたり7,150円)
8GBSSD 200GB275円7,700円92,400円
(1ヶ月あたり7,700円)
16GBSSD 100GB511円14,300円171,600円
(1ヶ月あたり14,300円)
16GBSSD 200GB531円14,850円178,200円
(1ヶ月あたり14,850円)
32GBSSD 200GB943円26,400円316,800円
(1ヶ月あたり26,400円)

※料金は消費税込みのものです。
※月額は1ヶ月間利用時のものです。
※年額は月額上限料金に基づく年額換算の料金です。
※最低契約期間は30日間です。

ディスク容量とCPU

スペック面では、最安プランであってもメモリ1GB、SSD250GB、CPUコア数1と、CPUに関してはシングルコアとなるため若干見劣りがするものの、小規模なブログサイト程度であれば問題ないスペックでしょう。

もちろん一定程度のサイトや商用サイトであれば、メモリ2GBや4GBくらいは欲しいところです。スケールアップは可能であるため、プランに関しては最初は低めのプランにしておき、様子を見ながらスペックを引き上げるという方法でも良いでしょう。

メモリディスク容量CPUコア数
1GBSSD 25GB1
2GBSSD 25GB2
2GBSSD 30GB/50GB3
4GBSSD 30GB/80GB4
6GBSSD 50GB/100GB6
8GBSSD 100GB/200GB8
16GBSSD 100GB/200GB10
32GBSSD 200GB12

用意されているOS

テンプレートとして用意されているOSは、CentOS、Red Hat Enterprise Linux互換のAlmaLinuxRocky Linux、Debian系のUbuntuと少なめですが人気どころを押さえています。

OSバージョン
CentOS 7/8/Stream 8
AlmaLinux 8
Rocky Linux 8
MIRACLE LINUX 8.4
Ubuntu 18.04/20.04
kusanagi 8/9

また、アプリケーションテンプレートも、Docker CEやMinecraftサーバーなど豊富に用意されています。すぐにLinuxコンテナやマイクラサーバーを立てたい時は重宝しますね。

コントロールパネル

次に実際の管理画面(コントロールパネル)を見ていきましょう。

最初のログイン直後はこんな感じです。当然ながらインスタンスはまだありません。

インスタンスの作成画面です。OSテンプレート、アプリケーションテンプレートを選択します。

次に料金プランを選択します。スペックと料金が表になっていて非常に分かりやすいですね。

インスタンスが作成されるとこのようにインスタンス一覧に表示されます。上部の操作パネルから稼働停止再起動が簡単に行えます。

リソース情報はこのような感じで、現在のCPU使用時間ディスクI/O、日毎、週毎、月毎、年毎のトラフィックの状況が一目で確認できます。

最後にコンソールにログインした画面です。ここまで迷うことなく非常にスムーズに進めることができました。

バックアップ機能

スナップショット

スナップショットのオプションが用意されておりイメージのバックアップ(スナップショットの作成)が行えます。

注意手動でスナップショットを作成する際にはインスタンスを停止する必要があります。

料金は日額制であり、10GBあたり1日あたり4.4円と少し分かりにくい料金システムになっていますが、例えば25GBのバックアップであれば、1日あたり11円、30日で330円になります。

機能課金容量日額月額上限
スナップショット10GBあたり4.4円無し

参考スナップショットは「スタンダード」と「大容量」間でインスタンスを移行する際にも使用します。

自動バックアップ

自動バックアップ機能も用意されており、有効にすればインスタンスを停止することなく、毎日自動でスナップショットが1つ作成され最大7世代分まで保持されます。

Note自動バックアップの作成時刻はランダムとなっており、日時や時刻の指定は行えません。

機能作成周期作成時刻保持数
自動バックアップ1日ランダム7

自動バックアップ機能の有効化自体には別途料金はかかりませんが、スナップショットは手動作成時と同様にスナップショットの容量に対して課金されるため、7世代分のバックアップであればスナップショット7つ分の容量の料金が発生することに注意が必要です。

拡張性

スケールアップ・スケールダウン

スケールアップ使用しているインスタンスの構成やIPアドレスを変えることなく、即座にスペックをスケールアップおよびスケールダウンすることが可能です。

注意但し、ストレージ容量の小さいスペックへのスケールダウンはできません。

また、「スタンダード」と「大容量」間のスケールアップ・スケールダウンは行えません。そのためスナップショットから「大容量」プランの新規インスタンスを作成して移行する形となります。

追加SSD

追加SSDのオプションは用意されていません。現在利用しているディスク容量が逼迫の懸念があればスケールアップを検討する事になるでしょう。

それを考慮してかディスク容量違いのプランが200GB~1600GBと豊富に用意されているため、最初は容量の少なめのプランにしておき、臨機応変にスケールアップしていくという運用方法が想定されます。 ディスク容量のみ追加できないというのは少し使い勝手の悪さを感じるかもしれません。

安定性

ロードバランサーのオプションが設けられており、複数のインスタンスを作成し、負荷分散を行う事でアクセス数の急増にも対処することが可能です。

ロードバランサーの料金は日額40円となります。

機能日額月額上限
ロードバランサー40円無し

サポート

サポートはメールもしくは電話のサポートが用意されています。メールは24時間、電話は平日の10:00~17:00と標準的と言えるでしょう。

形式受付時間
メール24時間受付
電話10:00~17:00(平日のみ)

SSL

SSL証明書の取得代行サービスがあり、取得や更新は全てコントロールパネル上で実施が可能です。

格安の個人向け証明書(DV証明書)であるRapidSSL(年額9,350円)、複数年プラン(最大6年)のジオトラスト クイックSSLプレミアム(1年あたり34,430円)、また法人向け証明書(EV証明書)であるSureServer EV(年額49,500円)等のSSLオプションを提供しています。

評価

インスタンス作成のステップや管理画面は非常にシンプルで洗練された印象を受け、使ってみて好印象のVPSの1つです。これであればVPS初心者でも安心して使用できるでしょう。

あえて1つ難点を挙げるとすれば、自動バックアップ機能がスナップショットの容量に対して課金される点ため、バックアップ機能による料金が把握しにくい点です。

とはいえ、1GBプランがこの料金で利用可能な他の会社のVPSプランでは見ることはなく、カゴヤのVPSはコストパフォーマンス的にはピカイチと言えます。「カゴヤのレンタルサーバー」はVPS選びではまず筆頭に挙げたい候補ですね。

公開日時:2022年03月06日 09:46:43
最終更新日時:2022年07月08日 07:20:07

なお、VPS選びで迷ったらこちらの記事で主要VPSのメモリ容量ごとの月額、年額料金を比較していますので、是非参考にしてみてください。

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