LXDMosaic のインストールと初期設定
カテゴリ:コンテナ仮想化
本記事の対象OS:Ubuntu
LXD を Webブラウザ上から操作できるツールである LXDMosaic のインストールと初期設定の手順を解説いたします。
NoteLXD の GUI ツールとしては LXDUI も有名ですが最近は開発がストップしているため、今は LXDMosaic をお勧めします。
LXDMosaic のインストール
1. リモートホストでバインドするIPアドレスを設定します。
# lxc config set core.https_address [::]
Note[::] はすべてのアドレスを意味します。
2. LXDMosaic 用の環境(ubuntu 20.04)を構築して接続します。
# lxc launch ubuntu:20.04 lxdMosaic # lxc exec lxdMosaic bash
3. LXDMosaic をインストールします。
# snap install lxdmosaic
LXDMosaic の初期設定
事前に確認が必要な情報
LXDMosaic のホストを登録するために以下の2つの情報が必要になるため確認します。
- LXDの「core.trust_password」のパスワード
- lxdbr0 のIPアドレス
LXDの「core.trust_password」のパスワード
LXDのcore.trust_passwordを設定していない場合は設定してください。
# lxc config set core.trust_password SECRET
Note上記の例ではパスワードにSECRETを設定していますが、任意のパスワードを設定してください。
lxdbr0 のIPアドレス
LXDホストマシン側で ip addr show dev lxdbr0 コマンドを実行して lxdbr0 のIPアドレスを確認します。
# ip addr show dev lxdbr0 4: lxdbr0:mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000 link/ether 00:16:3e:d0:d0:be brd ff:ff:ff:ff:ff:ff inet 10.246.229.1/24 scope global lxdbr0 valid_lft forever preferred_lft forever inet6 fd42:f61a:77d:20a4::1/64 scope global valid_lft forever preferred_lft forever inet6 fe80::216:3eff:fed0:d0be/64 scope link valid_lft forever preferred_lft forever
Note上記の場合 10.246.229.1 になります。
LXDMosaic の初期設定
1. LXD ホスト側で 443 ポートへのアクセスを 127.0.0.1:443 にリダイレクトするように設定します。
# lxc config device add lxdMosaic port_forward proxy listen=tcp:0.0.0.0:443 connect=tcp:127.0.0.1:443
2. Webブラウザで https://[LXDホストのIP] を開き LXDMosaic にアクセスします。
3. [Add Host] をクリックしてホストを追加します。
入力項目 | 説明 |
---|---|
Alias | 任意(指定しない場合はIPアドレスで表示される) |
IP Address / Hostname | 上記で確認した lxdbr0 のIPアドレス |
Trust Password | 上記で確認した core.trust_password のパスワード |
4. [Admin Account] では LXDMosaic にログインする際のパスワードを設定します。
5. [Site Settings] は Time Zone を Asia/Tokyo に変更します。 それ以外はデフォルトのままで問題ありません。
6. [Launch] ボタンをクリックすると、LXDMosaic のログイン画面が表示されるため、ユーザー名に admin、パスワードは先ほど設定したパスワードを入力してログインします。
LXDMosaic にログインできれば初期設定は完了です。
トラブルと対処方法
「Cant run first run /var/www/LxdMosaic/src/classes/Tools/InstanceSettings/FirstRun.php 31」
一度ホストを登録後、ホストを削除して再度ホストを登録しようとすると上記のエラーが表示され追加できません。
その場合、以下の手順で直接lxdMosaicのデータベース(MySQL)からユーザーパスワードをNULLに設定することで解消されます。
1. lxdMosaic に接続します。
# lxc exec lxdMosaic bash
2. MySQL に接続します。
# mysql
3. 以下のSQL文を実行します。
mysql> use LXD_Manager; mysql> update `Users` set`User_Password` = '' where User_ID = 1;
4. MySQL から切断します。
mysql> \q
5. 改めて LXDMosaic からホストを追加します。
インスタンスのコンソールに接続できない場合
Note現在のバージョンではこの問題は修正されているようです。
ポート転送を用いてLXDをインストールしているマシン以外からアクセスした場合、以下のエラーが表示されコンソールに接続できません。
LXDMosaic: Shell closed, if this is un-expected it could be: - A network error - The instance was turned off - LXDMosaic is missbehaving - You're trying to use a shell not installed (I.E bash instead of ash)
LXDをインストールしているマシンからLXDMosaicインスタンスのIPアドレスを指定してアクセスすればコンソールに接続できます。
従って、アクセス元マシン側でLXDMosaicインスタンスへの静的ルートを設定し、直接LXDMosaicのIPアドレスでアクセスすることで解消できます。その場合、ネクストホップ先はLXDマシンになります。
Windowsでの静的ルートの設定コマンドの例)
route add [LXDMosaicのネットワーク] mask [LXDMosaicのネットマスク] [LXDマシンのIP] -p
公開日時:2022年07月15日 22:23:12
最終更新日時:2023年01月28日 10:22:03